ブドウ畑VINEYARDS
山梨県小淵沢町の南、八ヶ岳の裾野の丘陵地にあります。南西に南アルプスの甲斐駒ヶ岳、北岳 。
南に富士山、北に八ヶ岳を望む壮大な景色を畑から眺める事ができます。まるで【天空のブドウ畑】のようです。
土壌 : 砂質と粘土質が混ざる「火山灰質土壌」で、排水性と保水性に優れています。
面積 : 3.6ヘクタール ※葡萄を植えているのは、約3ヘクタールです。
標高 : 750メートル ※朝夕の寒暖差が大きいため、糖度が増して酸度も十分に保たれた品質のよいブドウが栽培されています。
日照時間 : 晴天率が高く、日照時間も2400時間と全国トップレベルです。
3月。剪定されたブドウの枝の切り口から、樹液が流れ落ちるとブドウ畑の春が始まります。これはブドウの涙と呼ばれ、長い休眠期から目覚めた証拠。5月上旬、淡い緑の葉を綿毛で包んだような小さな芽が出始めると、それからはぐんぐんと空に向かって新梢が勢いよく伸びていきます。
6月中旬、ブドウの小さな花がブドウ畑一面に咲き誇ります。それはまるで白い線香花火のようです。
梅雨から初夏にかけて、ブドウの枝の伸びる勢いは増すばかり! 咲き終わった花殻を取って、伸びた枝をワイヤーに入れて、太陽の陽をたくさん浴びられるように葉の管理をして…とても作業が追いつきません。眩しい光は朝早くから北アルプスの方向に太陽が沈むまでたっぷりと猫の足跡畑のブドウたちを照らし続けます。夕方になると涼やかな風が吹き始め、夜の帳が下りてくると昼間の暑さがうそのように冷涼な空気に包まれていきます。
近所の川で「ふわっ、ふわっ」と蛍の光の乱舞が始まると本格的な夏が訪れます。
8月中旬、ブドウにヴェレゾンの時期がやってきます。
ピノ・ノワールやメルローは緑から桃色、茜色、薄紫、濃い紫へと刻々と色を変えていく美しい季節。
シャルドネが緑から黄色、黄金色に…、いよいよ収穫の始まりです。ひと粒ひと粒丁寧に手入れされたブドウの房がコンテナに入り、ワインになる時を迎えます。
9月中旬から始まる収穫は10月上旬のメルローまで続きます。その頃にはセミに代わってスズムシやコオロギの大合唱に。空気もぐっと澄んできて、夕焼けが美しくなってくるのもこの頃です。
栽培品種GRAPE VARIETY
猫の足跡畑は小高い丘にあります。2007年から荒れ果てた耕作放棄地だった場所を少しずつ拓いて畑にしました。2007年は南東の富士山側の広い斜面にシャルドネ、ピノ・ノワール、メルローを、2008年は南アルプスを望む南西斜面にピノ・ノワール、メルロー、最後の2009年はそのさらに西側にシャルドネと3年かけて6300本を植えていきました。その比率はおよそシャルドネ40%、ビノ・ノワール30%、メルロー30%となっています。
クラシックな品種で、フランス ボルドー地方の代表的な赤ワイン用ブドウ品種。ワインの色は深みのある色合いで、香りはプラム、ふくよかでふくらみのあるビロードの様なまろやかなタンニンがあり、まろやかで口当たりの良いワインとなります。房は円筒形で時折翼状果もあります。果実サイズはミディアムで、紺の様な黒色をし、カベルネ・ソーヴィニョンの粒より大きく皮は薄めです。
フランス ブルゴーニュ地方の代表的な白ワイン用ブドウ品種。産地、気候の違いで様々な味わいを持つワインとなります。ワインの色は薄いものから濃いものまで幅が広く、香りは、冷涼な地域ではレモン、ライム、白桃、カリフォルニアなどの温暖な地域ではパイナップル、マンゴー、トロピカルフルーツ、ナッツなどの果実味がみられます。味わいは、癖が少なくしなやかで、キリッとしたものからまったりしたものまで幅広い個性を持ちますが、総じて酸味とコクのバランスに長けたワインになります。シャルドネの葉は大きく薄く、房の大きさはブドウの中でも平均的。房の形は基本的に円筒形。
フランス ブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用ブドウ品種。ワインの色は透明感のあるルビー色で、香りはバラ、スミレ、サクランボ、キイチゴなど表現されることが多く、比較的タンニンの少ない、なめらかな味わいのワインとなります。房や果粒は小さく楕円形で青っぽい黒色をしており、種は大きく薄茶色で、果皮はかなり薄くなっています。発芽、果熟期とも早く、春の遅霜、冬の寒さにも弱い繊細な品種といわれています。