猫の足跡BLOG
新年あけましておめでとうございます。
January 5, 2016
昨年末、運良く伊勢の職人さん手作りの【笑門しめ縄】を手にすることができました。今年も台風が来ようとも、遅霜が来ようとも、蜂に何度も刺されようとも&ブドウを楽しそうに突かれようとも、収穫が少なくなろうとも…(あれ?主旨が違ってきたかな 笑)
…いつも笑顔で美味しいワインが造れるように過ごしていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます‼︎
谷口ケイさんについて
December 23, 2015
このところのニュースでみなさんもご存知かと思います。登山家の谷口ケイさんが大雪山で帰らぬ人となりました。友人からの連絡で谷口さんの事故を当日知りました。自力で下山する姿を思い描きながら過ごした夜でした。
プライベートで仲良くしていただいていて遠征から戻ってくると玄関に現れ、満面の笑みで「美映さん! ただいまー!」とさっきまでしていたであろう冒険の話をキラキラした眼でしてくれていました。食品の鮮度や品質に拘りがあり、あまりお酒が飲めないケイさんが「本物だ」といって私のワインだけは飲んでくれるのが嬉しくて、いつも遅くまで語り明かしたりしていました。公式サイトで対談ページを始めた時も快く受けてくださいました。谷口ケイの世界を表現するにはあまりに私の文章は稚拙で力不足だったと思います。でもほんの僅かでも彼女の、美しいものしか映さない水晶のような心、その存在をご紹介できたらと思ったのです。
未踏の地に行きたいから行くのではなく、行きたい場所にまだ誰も行っていなかった、見たい、知りたい、感じたい、持ちうるすべての能力で自分だけの力と財力で美しい世界を探しに行ったケイさん。その姿は登山家というより冒険家そのものでした。現に彼女と話していると「冒険」という言葉が数多く登場していました。コンコンと湧き出る泉のような彼女の好奇心、それが源流となって淀むことのない清流のような人生だったかと思います。私はこれほどまでに自由に生きた美しい魂を持った人を知りません。
美しい登攀はそのまま美しい生き方をした美しい人を映し出した作品だったような気がします。
池野美映
ご挨拶にいってきました。
October 29, 2015
ワインをお取り扱いいただいている西麻布のフレンチレストラン【L’Effervescence】に開店して5年の月日が経ってようやく、ようやく、ご挨拶に行ってきました。
最近、改装を終えたばかりの美しい店内&新進気鋭の生江史伸シェフのお店とあってちょっぴり緊張したのですが…ご本人は想像していたよりもずっと穏やかなお人柄でした(すみません!)。ご挨拶だけでなく、もちろんお料理もいただいてきました!!
お料理はどれも斬新な組み合わせでありながらハーモニーが素晴らしく頷いてばかりでした(笑)。あまりに切れ味のいいバランスなので直感でレシピを考えられているかのような印象を受けたのですが、違っていました。
何度も何度も失敗を繰り返し、試作してひと皿を生み出していられるとのこと。ひと皿の後ろには濃厚な時間があったのですね。革新が伝統になっていくとはこういうことなのかと実感した夜でした。
ワインを担当くださった松本ソムリエのDegustationコースのマリアージュもとても斬新で楽しかったです。素敵な夜をありがとうございました♪
2015 ミレジム 収穫終わりました!
October 26, 2015
2015年の収穫が10/19のメルローの収穫をもちまして、すべて終わりました!!
猫の足跡畑はもうすっかり黄金色に染まっています。毎年のことですが、眩しいくらいのこの季節を迎えるとホッとします♪
2015年のブドウの仕込みも順調に進んでいます。リリースまでしばらくお待たせしてしまいますが楽しみにお待ちくださいませ♪
ピノ・ノワール2015 ピジャージュ
October 9, 2015
仕込みも中盤戦を迎え、蔵内は発酵の賑やかな泡の音やフルーティーな香りで満たされています! 写真はピノ・ノワールのピジャージュの様子です。日本語では櫂入れともいいます。炭酸ガスで持ち上がったブドウ(果帽)を櫂棒で押し戻す作業のことです。その日の発酵の様子をみながら「美味しくな〜れ」と思いながら、毎日欠かさず行なう大切な作業です!
猫の足跡畑がお気に入りのようです。
September 29, 2015
収穫していると「あ! 仔鹿!」とだれかの声。
そうなんです。散歩ルートになっているのか最近この仔鹿がブドウの陰からちょこっと現れます。
おとぎ話のようで可愛いですね♪
Night Harvest 2015
September 26, 2015
いよいよ2015年の収穫が始まりました!!
昨年に引き続き今年もシャルドネのナイトハーベストを決行です。真夜中だというのに遠くからたくさんのサポーターのみなさまが駆けつけてくださいました。深夜2時からの開始に備えてテント持参の方、仕事終わりに都内から直行してくださる方etc…ほんとうにありがとうございます(感涙)!!!
そもそも猫の足跡畑は電灯もなく真っ暗闇。その分、月と星はきれいなのですが、こと収穫となるとタイヘン。そこでヘッドライトを装着してもらってブドウを摘む作戦です。遠目には蛍が舞っているようなロマンチックな光景でしたがやはり真夜中での作業は時間がかかります。深夜2時に開始して終了する頃には朝焼けが広がってきました。そしてみんなの顔にも安堵の色が。
「きっと美味しいシャルドネになります! いえ、美味しいシャルドネにします!!」と宣言したのち解散です。
そしてその後、すぐに仕込みに入ります。帰る頃には…もちろん再びの真っ暗闇(笑)
収穫はようやく中盤戦。まだまだ続いています。
美味しいワインのため頑張ります(*^^*)
2015年の新樽到着しました!
August 29, 2015
フランス・ブルゴーニュより2015年用の新樽が続々到着しています。
9月になるといよいよ収穫が始まります。仕込みの準備に追われる毎日です!
ヴェレゾンが始まりました!
August 10, 2015
暑い日が続きますね。
猫の足跡畑でも30度以上の日が連続しています。夕方にはお約束のような短時間の雷雨です。
ブドウたちもクールダウンできていいのかもしれませんね。ちょっと病気が心配ですけど…。
暑さにも負けずブドウたちは今年もヴェレゾンを開始しました。
まずはピノ・ノワールから。ヴェレゾンが始まると仕込みの準備にも力が入ります。
さあ、急がないと。
THE NEW CALIFORNIA WINE
August 6, 2015
THE NEW CALIFORNIA WINEに導かれてCALIFORNIAへ行ってきました。
梅雨明け宣言を確認してから仕込みの準備が始まる前の数日弾丸ツアーの決行です!
幸運なことにLittorai ・ RIDGE VINEYARDS ・OPuS ONEの栽培・醸造家にお話を伺う機会を得ることが出来ました。
【Littorai】
Littoraiではビオディナミで脚光を浴びているエレガントなピノ・ノワールとシャルドネの造り手Ted Lemonさんに土作りの大切さを学びました。
THE NEW CALIFORNIA WINEの表紙でもあり、バランス重視の繊細なワイン造りを目指す生産者グループIPOB(In Oursuis of Balance)の代表メンバーでもあるTedさん。
現地を訪れなければ分からなかった様々なことがストンと腑に落ちた感じでした。
この日の試飲用に用意されたのは畑やヴィンテージの異なるシャルドネとピノ・ノワールを合わせた14種類。
Tedさんと語らいながら試飲できたことはとても大きな財産となりました。
【Ridge Vineyards】
2006年のパリスの審判で1位となったRidge Vineyards Monte Bello 1971。
歴史と伝統のある名門ワイナリー RIDGEのMonte Belloは細い山道を上がりきった頂上にありました。
想像を遥かに超えた立地条件に、つい造る側としての思いや考えが先に立ってしまう程でした。
迎えてくださったのはワインメーカーのShun ISHIKUBOさん。
グラヴィティーフローでの仕込み開始から樽作業の細部に至るまで細かく丁寧にお話くださって、共感したり驚いたり。
手作業での仕事が多いことから雲の上の存在であるRIDGE に厚かましくも親近感を抱いてしまいました。
素敵なテラスでいただいたESTATE CHARDONNAY 2013を含め8種類の試飲を終える頃にはすでに4時間も過ぎていました。仕込み準備の忙しい中お時間を割いてくださったShunさんに心から感謝です。
1969年から一貫してRIDGEの醸造に携わってこられた最高醸造責任者のPaul DRAPERさんにもお目にかかれました。
栽培・醸造のスタイルもそうですがその思想も含め、尊敬の念を禁じ得ないワイナリーです。素晴らしかった!
【OPuS ONE】
カリフォルニア到着翌日に訪れたOPuS ONE。
フランス国旗とアメリカ国旗が掲げられた豪華なワイナリーOPuS ONEの受付でちょっと緊張しながら待っていると、約束の時間にやってきたのがワインメーカーNATHALIE JURE BUCKLANDさんでした。
Montpellier SupAgro の出身とお聞きし、モンペリエに留学していた時期も重なることから意気投合。SupAgroと時々授業を一緒に受けていたのでもしかしたら同じ教室にいたのかもと。
NATHALIEさんは醸造の指揮をとるのと同時に栽培の責任者でもあったので畑に関する細かなデータもご存知でした。
分析室からグラヴィティ・フローの醸造施設内をくまなくご案内いただきました。
個室のテイスティングルームはさすがOPuS ONEと思わせる設えでしたが、屋上のテラスでも可能ということで早速移動。
畑を眺めながらいただくOPuS ONE 2011は厳しい年だったということですが、その品質の高さは明日からのナバ・ソノマ、そしてオレゴンへのワイン旅を期待でワクワクさせてくれるのに十分すぎるほど十分でした。
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楽しかったワイン旅が終わってみると車での移動距離1250キロ、訪れたワイナリーは15軒となっていました。
まだまだ訪れてお話を聞きたいワイナリーは山のようにあります。機会を作ってまたぜひ訪れたいと思っています。
この経験をDomaine Mie Ikenoのワインに反映できるように頑張ります!